かえるくんの消滅、あるいはたまごおうじの死3


 大理石病という聞き慣れない病気がある。

 10万人にひとり、白血球の破骨細胞が働かず、

 骨髄まで骨化してしまう、とても危険な病気だ。

  (素人の記述です。医学的に正しいものでありません)


 
 テレビで、この病気を持つ6歳ぐらいの女の子の闘病記が

 放映されていた。

 骨髄移植で、一時、小康状態を保っていたが、容体が急変し

 集中治療室へ。


 奇跡的に、快方へ向かう。

 その時の、母親の言葉が今でも心に残る。


 「娘の死は、覚悟していた。でも、希望は決して捨てなかった」



 たまご王子は「希望は捨てない」という言葉を遺し

 逝った。


 享年45歳、家族はいない。





 

 もう、たまご王子は、ドアをノックしない。