ebaponの愛すべきピアニスト

田村翼

彼が死んでから長くCDを聴いていなかった。

先日、モノラルシステムを聴いていたら、何故か彼の演奏を聴きたくなった。

今日は、書斎のMINIMAで聴いている。

MINIMAと“黒い”田村翼とではミスマッチと思われるかもしれないが、

昨日届いた

絶縁トランスをかましたら俄然ebaponのSACDプレーヤに力がみなぎったのであった。

特にピアノの左手のタッチが良い。

またベースも良く沈む。

MINIMAの小振りな筐体から、えげつない低音が出始める。

ならば、田村翼の出番である。

バリー・ハリスとかパーランとか、ハンプトン・ホーズを思わせる彼の演奏。

(この辺は、ぼうのちちさんの解説を待ちたい)


湯布院のお寺に田村翼はよく演奏に来ていた。

お忍びでも来たりしていた。

晩年は肺ガンの影響でがりがりに痩せながらも、鬼気迫る演奏を聴かせてくれた。

湯布院に来たら必ず寄る喫茶店のチーズケーキを美味しそうに食べていたのが今でも記憶に残る。

「俺が死んだら法名を書いてくれ」と湯布院のオショーに頼んでいたそうである。

今でもオショーの車に乗ると、田村翼の演奏が良くかかっている。




R.I.P