師匠来る

ponにとって人生というか、酒の師匠である叔父が墓参りに来た。

ponにとって試練の時である。

日頃の鍛錬と精進が問われるのである。

とても拙いのである。

最近は酒器にこらず、酒の銘柄を問わず

一升瓶を湯飲みに注いで、あてなしでただ呑んでいるだけである。

ともあれ、まず日本酒を用意しなくてはならない。


日頃、常飲の鷹来屋では、ponの日常性が露呈してしまう。

定番の新潟の酒では呑み厭いているだろうし、九州まできて呑むものでもない。


酒屋で熟考に入るebapon。

(そういえば品揃えの良い大平酒店で考え込んでいたら

追い出されたよな)

叔父きの来歴を尋ねる。

原点は臼杵だ。

臼杵の酒に絞る。

臼杵は醤油、味噌どころなので酒もうまい。

で、冒頭の写真の酒に決定!

久家本店の『大吟醸 慶(kei)』

大吟醸3年低温貯蔵酒である。

精白35%の限定版もあるけれど、それで勝負するのはおもしろくない。


で、次は酒器。

味を引き立たすために、ここは

「うすはり」でいこう。


これでよし。

(「慶」は叔父の名のひとつでもあるけれど、これはお遊び)

いよいよ開宴


最初は手堅くヱビスビールでいこうとすると

「腹が冷えるから、日本酒で行こう」

(80過ぎのご老体であった)

ここは早めにお吸い物を出すことにして

早速冷酒を差し出す。

「おお俺の名の酒じゃないか。呑んで慶(よ)し。食べて慶し。うん戴こう」

手元の酒器に注ごうとすると

その手が止まっている。

「これじゃダメだ、江戸切り子はないか?」

(し、しまった。江戸切り子はponには十年早いと用意していなかった)

で、しかたなく写真の冷酒杯を用意する。

まあ、満足してくれたようである。

ふぅ。

酒の説明をする。とくに臼杵の酒ということで慶んでもらえる。

あては好物の「かわまき」

大分名物でエソやハモのかわまきである。

(当日、ハモは売り切れていた。残念)


で、宴はすすみ

〆のくだもの(m家から届いた「なし」美味しゅうございました。)とケーキが出たところで

エスプレッソコーヒーを出す。

酒器で失敗しているので、カップ選びは慎重になる。

通常は、左のカップでお出しする。これは一番美味しく感じる。

右はデザイン重視だけれど、ponのコレクションの中では味が引き立つほうである。

しばし、考え込むが

ここはオーソドックスに左


「うまい。もう一杯」

二杯目は躊躇なく右

「お、いい器だね」

といいながら飲む叔父。

「でも、先のがうまいね」

・・・・・・

まだまだ修行不足のebaponであった。