千本ノックにリストアップされている
松本史朗さんの3冊
『縁起と空』は何度も読んだけれど、後の二冊
『禅思想の批判的研究』と『チベット仏教哲学』は専門外で
読むのに難渋した記憶がある。
今回は、『禅思想の批判的研究』をさらに掘り下げていくことになる。
ところで、世界像の形成所収の論文「仏教の批判的考察」
実は長くその所在は知っていたけれど、未見の論文であった。
ECHOさんの指摘があって、入手し読むことになった。
章立てはつぎの六つ
1 仏教解明の方法 中村元説批判
2 苦行と禅 無執着主義
3『スッタ・ニパータ』の非仏教性 苦行者文学
4 縁起説と基体説
5 縁起説の意義 宗教的時間と他者
6 仏教史の非仏教性 内在と肯定
だいたいは頷けるのだけれど
5章と6章の
副題
「宗教的時間と他者」
「内在と肯定」
この二点に於いてponは松本説を批判的に考察していくのである。