再訳 朝鮮詩集 3

白秋門下生で、交流のあった金素雲と朔太郎

朔太郎にも「こころ」の歌があった

郷土にささげた詩集「純情詩集」



こころはまた夕闇の園生のふきあげ

音なき音のあゆむひびきに

こころはひとつによりて悲しめども

かなしめどもあるかひなしや

ああこのこころをばなににたとへん。


※園生(そのお)は庭園の意


本歌取りした「テルーの唄」では

夕闇せまる雲の上
いつも一羽で飛んでいる
タカはきっとかなしかろ

音も途絶えた風の中
空をつかんだその翼
休めることはできなくて

心をなにに譬えよう
タカのようなこの心
心をなにに譬えよう
空を舞うような悲しさを

・・・・

となっている




親の虐待で顔半分がケロイド状にただれた少女「テルー(テハヌー)」の唄と

「あすこに白痴(ばか)が歩いていく」と郷土で嘲辱された詩人の歌が

手嶌葵の歌声でであっていく

・・・・


アーシュラ・K・ル=グウィン原作の『ゲド戦記』は2001年で完結した

最終巻(第五巻)を出すのに10年 間が開いた。

(その間、9.11があったりする)

ジブリ作品も

抒情が図から地へと交替し

ハウルの動く城あたりから)

叙事が図としてあらわれていくかのようだ。


ゲド戦記から

堀田善衞の作品

(定家明月記私抄

方丈記私記)

をとおして

来年公開される

宮崎吾朗「定家と長明(仮)」

に期待するebapon