レヴィナシアンあるいは「呪われるべき存在」6


ebaponは、如来蔵思想に立脚しています。


ebaponなる存在はだから



 わたくしといふ現象は
 仮定された有機交流電灯の
 ひとつの青い照明です
  (あらゆる透明な幽霊の複合体)

  ※略

 (ひかりはたもち その電灯は失はれ)


         (春と修羅 序 宮沢賢治詩集)



と、うたわれるところのものです。



しかし、


「かえるくんの消滅、あるいはたまご王子の死」は


 ebaponに不思議な


 思いもよらなかった作用を及ぼし始めました。




  
   幻想が向ふから迫ってくるときは


   もうにんげんの壊れるときだ  


        (小岩井農場  宮沢賢治詩集) 
 


 ebaponはその時「体内の水分の65%を凍らせて心臓をも止め」


 冬眠することをえらびました。