活字中毒Rさんの日記で知りましたが、小中学生のころ、西原理恵子さんは
『100万回生きたねこ』を読んでとても共感したそうです。
でも、そのときエンディングは納得できなかった。
ebaponはその日記を読みながら
内田春菊さんの漫画の後書きを思い出しました。
「今まで百万回もあった話」と違う結末を思いついてから
「ひんひん泣いて描いた」
書き終えて、「しばらくは人ひとり殺した気分になっ」たそうです。
ebaponが思い出したのは、「余談」として記された箇所。
あるお世話になった人の死を
「その者は四月一日付で亡くなっております」との事務的連絡
で知ったエピソードの残余。
「余談だけど、その人はよくいる『やー忙しくってさー寝て
ないんだよ、つらくて」とか言いつつ嬉しそうな業界人と違って、
「テレビの仕事は面白いからね、ついつい家に帰んなく
なっちゃうんだようね、待ってる方はかわいそうで」という
言い方をする人だった。
で、それを理由に離婚していた。
しかし、亡くなる前にその奥さんともう一度籍をいれたのらしい。
そういうのが理想の結婚だと思う、私は。」
(内田春菊『南くんの恋人』あとがき '93 SEIRINDO)
(※このあとがきの存在を知ったのは確か関川夏央さんの
著作からだったと思います)