トルーマンとアメリカひじき 下



アルフォンソ・キュアロンの『Children of Men(トゥモロー・ワールド)』

この監督の名は『リトル・プリンセス』で知った。

静謐な映像美が感じられた。

ハリーポッターは感心しなかったけれど、Children of Menの映像には瞠目した。


もともとebaponは長回しが好きで、デ・パルマなんか大好きなのだ。

映画を観ていて、長回しのシーンにはいると、ちらちら腕時計を観てしまう。

あっ2分超えた!とか、一人で悦に入っていたりする。



この映画には3カ所長回しのシーンがあるけれど

時間に気をとられないほど、細部が忠実に書き込まれていて、時のたつのも忘れてしまうのだ。

デジタルとアナログの力の見事な結晶。


緊迫した状況と、過酷な戦闘シーンと相俟って、音楽も優れている。

ポーランド楽派のクシシュトフ・ペンデレツキの『広島の犠牲者に捧げる哀歌』、
グスタフ・マーラーの『亡き子をしのぶ歌』などが劇伴音楽として使われている。


(ブルーレイ版でないかなあ。DVDでスペシャルエディション盤出したばっかりだしなぁ)


ところで、アメリカひじき。

野坂昭如の『アメリカひじき・火垂るの墓』である。



戦後日本人の悲哀を描いた「アメリカひじき」はよいのだが

カインの末裔野坂昭如の実体験、「妹殺し(餓死させた)」の原罪

をモチーフとするだけに、映像化した『火垂るの墓』はジブリの作品中

唯一所有していないものだった。今回、原作の朗読CD付きということで

(いつか娘といっしょに観たり、聴いたりしようと思っている)思い切って購入した。



本当は、これがおまけだったからかな?





タワーレコードのレジで、「火垂るの墓」を差し出すebapon

深刻な顔で

「ポニョはつきますよね」

と念を押す。


レジの女の子

にこって笑って

「ポニョ。ありますよ」