高野聖

棚をあさるebapon。

家内が、

「チーズ切るよ」


「いや、これで高野聖」


「・・・・?・・・・」


たしか、小瓶が沢山詰まったケースがあったはず。

あった。これこれ。

もちろん、中身は呑んでしまっている。


で、これに


綿を詰める

(一応、アコリバ製。たぶん只の・・・)

で、こいつにモノリス状のものを載せて

(ちょとサイズオーバー)

お許しをえているので、ガムテープでえいやっとくっつける。


横で、家人が怪訝そうに見ているけれど、

何も言わない。

コードも出ているし、これに時計でも入れるともろBOMBなんだけどな。


「できた、できた。これで高野聖が聴ける」

「・・・・・・」


で、こいつのドライバーを外す

「ちょっと、ホーン押さえて」

と家人に手伝ってもらい

重いドライバーとモルトケースを付け替える。

(容赦なくガムテープで密着させる)


いや、これmamboさんの秘密兵器なんである。

よって公開できないのである。


公開しても円筒状のモルトケースしか見えないんだが。


で、

泉鏡花『高野聖』


朗読は

佐藤慶

ponはこの人のナレーションが好きなんである。役者としても元祖財前五郎。


ねじれた性格なんてponそっ・・


おそるおそるスイッチオン


最初はクロス500


おっとだいぶレベルが違う


適当にレベルあわせして、聞き込んでいく。


佐藤慶は声が低いのでほとんどウーハーの領域だ。

(ちょっとジャズのLPを数枚聞く。だんたん、ドライバー段がこなれてくる)


で、いよいよ

こいつの出番。


スペック的には余裕なんだが


本当に大丈夫なんだろうか。


・・・・・・



で、付け替えて、スイッチオン。



おお、深みのある佐藤慶の声が。

しかも滲みがない。


これは凄い。


またジャズのLPを何枚か聴く。

低域の音の出方ががらっと変わる。

大音量で聞きたいところだけれど、

さすがにボリュームを上げる勇気がないebapon。



少し酒が足りないんである。



で、モルトを飲み始めるebapon。


家内が部屋に戻ってきて、


「飲むならチーズ切るって言ったでしょ」