宗教哲学

ebapon、「きたなまろ」になる1

769年(神護景雲3年)、孝謙天皇の逆鱗に触れた、和気清麻呂は、別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)と改名させられて大隅国へ遠島となった。 (弓削の道鏡のことはここでは触れない) ebaponも元服するまでは、幼名、清麿を名告っていた。(あれっ、何時元服…

外部の異質なるもの2

ebaponはこの「外部の異質なるもの」の正体を見誤っていたのである。疑り深い、セント・トーマスのように。 (ところで、ハリウッド実写版映画『寄生獣』の話はどうなったんだろう。シナリオはすでに上がっていて、あとは『THE JUON/呪怨』の監督清水崇がメ…

外部の異質なるもの

大乗仏教興起において「外部の異質なるもの」の働きがあったこと。半年前、ある研究発表でこのことを示唆され、愕然とした。全く、ebaponは見落としていたことである。 半年ほど、沈黙を余儀なくされた。まだ、研究中であるが、「外部の異質なるもの」の所在…

これから生まれてくる人2

運動会 国体開催県なのでどこの学校も強行日程。でも、子どもたちはおかまいなしに元気に踊る。 (これだけは見てね!と言われた「ヤッターマン・ダンス(ヤッタでゴー!!)」ebaponは写真を撮って、急いでお寺に戻って彼岸会法要帰り道すれ違った非双子さ…

これから生まれてくる人

路傍には彼岸花が 秋の訪れを告げる村の祭りも昼からの雨で中止に。 今日は、同級生の法事のお勤め。16歳のこの日に自死したM君。哲学少年だった。ヘーゲルやカントの存在を知ったのもM君からであった。その日のことは昨日のことのように思い出される。い…

機関誌が出ました

ebaponの所属する研究室から機関誌(別冊)が出ました。鬼軍曹 藤場俊基さんの三年にわたる講義録です。 藤場さんの講義を聞きながら、ひとつ疑問点があったのですが今年の講義を拝聴していて、ebapon側に大きな見落としがあったことに気づきました。25年…

DOOM あるいは凡夫、ゆきやすき道2

丸腰のままバトル・フィールドに放り込まれたebaponしかも日頃慣れ親しんだフィールドが一転よそ者を受け付けない見知らぬ荒れ地となる。 シリアス・サムの3DエンジンもSerious Engine3となり明るく脳天気な戦場も(http://www.gameplaymonthly.com/screens…

DOOM あるいは凡夫、ゆきやすき道

写真は「DOOM3」(+RESURRECTION OF EVIL) クリーチャーがゾンビ化してる。サイバーデーモンまでも。モニターにちらっと顔を覗かせているインプちょっと強くなっているけれど、嫌な感じはなくなっている。 「へんっ、お前なんか怖くないさ」 ところでDOOMに…

死者と私

終戦記念日。いつか記念式典を観てみたいのだが、この日はいつも盆参りで駆け回っている。 他者/死者/私 (写真は末木文美士『他者/死者/私』岩波書店・内田樹『他者と死者』海鳴社) ebaponはずっと「他者=死者/私」を考えてきたようである。末木の言…

銀座の村松2

銀座の松村ならぬ「村松」時計商の一人娘だった母が、育った時計店であった。 (村松の「プリンス」は、精工舎の「セイコー」、尚工舎の「シチズン」と肩を並べた純国産時計であったそうです。) その村松時計店から贈られた独ユンハンスの置き時計。祖父の…

満を持して満之

荷物が届く 重いけれど、オーディオのパーツほどではない。 清沢満之全集 法蔵館版『清澤満之全集』全8巻と岩波書店版『清沢満之全集』全9巻 ebaponの所属する研究室の図書として購入したものだ。絶版になって久しい法蔵館版は、岩波本がでるまで古書価が…

研究例会

昨日は研究例会。二部担当のRSRさんが欠席となり、一部の時間を少し延長する。テーマは「浄土真宗と私 自己、他者をめぐって2」 担当は 「最近、MINIMUM POSSIBLEを放棄し、MAXIMUMに走っていると 内外から指弾され凹んでいる」 ebapon (手前に陳列してい…

You don't know what love is 考6

「愛するところの身」を捨てた釈尊の本生説話 玉虫厨子に描かれた「捨身飼虎図」(つづき) 餓死寸前の母虎と七匹の子。空腹に耐えかねた母は子を喰らおうとする。それを見た薩埵王子は「衣を脱きすて、竹にかけて、『我れ、法子の諸の衆生の為に無上道を志…

You don't know what love is 考5

ある時、お釈迦様は、仏弟子阿難に「私は、愛するところの身を捨てた」と語り始めた。その証拠として阿難をして「苦行の菩薩の遺身の舎利」を見せしめる。(阿難とトーマスは余りに似ている。イエスの創痕に触れなければその復活を信じないように、まず釈尊…

臘扇記

ebaponの世界は書道が必須。 先輩の教え 「10年続けたら人に見せられるようになる。」 で、とりあえず1年ほど習う。あと9年あるけど、なんとなく自信がついて(←過信)先輩に 「とりあえず一年続けました。少し自信がつきましたが、あと九年間がんばりま…

You don't know what love is 考4

WALKIN'で、たまごの上をそろそろと静かに歩いていくようなミュート奏法を完成させYou don't know what love isをワンホーンで歌い上げたマイルス 死刑台のエレベータでも、不安感を募るピアニッシモ闇を切り裂くフォルテッシモを交錯させミュート奏法を存分…

You don't know what love is 考3

高速道路の橋桁や、路肩、のり面人が漠然と眺めては忘れ去っていく空間に貼られていた 「世界人類が平和でありますように」 のプレート。 どうやって貼ったのか、と一瞬、疑念が過ぎるが、すぐに忘れてしまう風景。 ある宗教団体の仕事である。その後に続く…

セント・トーマス考2 アミダからきた男3

善光寺雲上殿大壁画『善光寺如来伝』 (写真は信濃毎日新聞社発行『野生香雪仏画の世界』ホームページ転載分より)善光寺如来三尊像 生身の阿弥陀さま 本師如来。 日本にお渡りになり、蘇我・物部政争の渦中に法難にあう 守屋「火に焼けぬなら水に沈めよ」 …

セント・トーマス考2 アミダからきた男2

ロリンズにとってセント・トーマスは母なるものの象徴 セント・トーマスにとってアミダも同じ意味を持っていた。 ロリンズがNYでカリプソソングを口ずさむようにセント・トーマスもインドで「アミダ」と口にしていたかもしれない。 極楽は「スカーヴァティー…

セント・トーマス考2 アミダからきた男

ロリンズの母なる島、セント・トーマス島。島好きのebapon夫妻はなんだか行きたくなった。 ところで、話は「アミダからきた男」 イエスの復活が信じられず、創痕に触れることで信じることができた「疑う使徒トマス」(絵はカラヴァッジオの弟子、テル・ブル…

セント・トーマス考1 ロリンズと光太郎

(写真 高村光太郎彫刻『鯰』 草野心平『わが光太郎』所収) 有名なアイラ・ギドラーのライナーノーツの一節を昨日引用した。ロリンズをロードス島の巨人(Colossus of Rhodes)に準えた文章だ。このアポロン像は224年の地震で崩壊した。「ソニーロリンズ…

一泊研修

今日から研究室の特別例会。一泊研修です。鄙びた温泉でたっぷり講義を聞き温泉でリフレッシュ!! といきたいところですが実は、逃げも隠れもできない人里離れた湯治場(湯平温泉)で缶詰状態での研修。 講師は 「鬼軍曹藤場俊基」 ←なんかネーミングがぴっ…

ebapon、再び冬眠する

釈先生とお会いして、春の陽光に躍り出たebapon。「近代的自我」を一旦留保することで暗室を抱えたまま日差しの元自由に振る舞えることができた。 そろそろ、お約束だったフッサールの間主観性の問題をもう一度考え直すときが来た。(手がかりとして、司馬春…

紛争屋、ebaponを括弧にくくる

トランペットを小脇に抱えた「紛争屋」伊勢崎賢治。どんな顔で演奏するのか。 彼の講演は、スクリーンに映し出されたルワンダの虐殺映像からはじまる。 (写真は映画『ホテルルワンダ』DVD盤) フツ族によるツチ族の虐殺100日間で80万人が、近代兵器で…

緊急告知

伊勢崎賢治さんの記念講演 「日本の国際貢献に軍事がどこまで必要か」 是非皆さんでこの問題を一緒に考えましょう!!! 雨天で出足が心配です。 宗教者9条の会・大分http://9jo-oita.com/

アメリカ おどろおどろしいもの2

ハリケーン・カトリーナが駆け抜けた後 アメリカの何が露呈したのか。 写真を提供してくれたのは アメリカの叔父、ラー兄さん。 ハリケーンは恐ろしいが 不意を襲う竜巻も恐ろしいという。 地平線の彼方に小さな渦が見えたら 必死にハンドルを握りアクセルを…

アメリカ おどろおどろしいもの

日頃慣れ親しんでいるアメリカ映画、詩、小説、音楽を通してアメリカは良き隣人としての親近感があった。 最近、少しずつそのイメージが変わりつつある 内田樹さんのブログで「ブロークバック・マウンテン」に触れた書き込みがある。 「語る筈のなかったアメ…

ミニマリストebaponの誕生

もし僕らのことばがウィスキーであったら、もちろん これほど苦労することもなかったはずだ。 僕は黙ってグラスを差し出し、あなたはそれを 受け取って静かに喉に送り込む、それだけで すんだはずだ。 とてもシンプルで、とても親密で、とても正確だ。 (村…

エバポン

釈徹宗云く、善哉善哉、仏弟子エバポンよ「われわれは近代成長期の最後の姿を見届けた」 ebaponは前世、エバポンだった。エバポンとはそう、「エバポン一滴いい臭い」のトイレの消臭剤であった。 そのエバポンが今ebaponとなって 「近代成長期の最後の姿を見…

所長巡回

先日の所長巡回。 例会は通常、スタッフ4人体制で執り行われるのですが、 一人は身内に不幸、一人は大学の講義と重なり 2人で何とか凌ぎました。 発題者二人ともきちんとした発表をしてくれたので その点は、助かりました。 ebaponが例会で大切にしているの…